
【日本郵便株式会社の決定】
先日、郵便局が全国で段階的に手紙の翌日配送をなくしていくというニュースが流れた。
2021年10月には土曜日の配達を廃止している。
郵便の制度は民営化以降どんどんとサービスが低下している。
ただ、誤解しないでほしいのだが私は日本郵便株式会社を責めている訳ではない。
既に日本郵便株式会社は民間企業であり、コストや利益の観点から採算の取れない業務を縮小するというのは当然のことだからだ。
私はよく言われる民営化すれば万事上手くいくという論法を非常に懐疑的に見ている。
民営化を神聖視する人は『競争により質の高いサービスを安く受けられるようになる』という主張をする。
これは明らかに間違いだ。
今回の郵便局の配達のサービス低下が何よりの証拠である。
郵便事業は通信技術の発達により急速に廃れているのは間違いのない事実である。
だが、廃れていっているとは言っても郵便の有益性はやはり存在する。
例えば『クーリングオフの書面の配送』である。
クーリングオフという消費者にとってのチート武器の使用の条件は『書面』で行わねばならない。また受け取り先に惚けられては困るので、確かに配達しましたという配達証明もセットで出してもらう。
これは間違いなく郵便の有益性であることは間違いない。
現在の法律ではメールやSNSのDMなどでは郵便ほどの信頼性が確保されていないのだ。
今後の法改正によって、メールやSNSのDMが郵便と同等の信頼性が確保されることにはなるだろうが、現在はまだそこまでいっていないのだ。
そこにこの郵便物の配達のサービス低下である。
民営化を神聖視する人はこの日本郵便株式会社の決定を正しいと主張できるのか?
【『民営化=正しい』ではない】
公営企業は公共の利益のために存在するためのものだ。
かつての郵便局は金融も兼ねていたので、莫大な資金があり、郵便事業が赤字であっても金融部門の黒字により全体的には収益をあげていた。
しかし、郵政民営化によって郵便事業と金融部門が切り離されたことで、郵便事業は赤字の補填ができなくなってしまった。
結果、郵便事業の縮小という結果になってしまったのだ。
民営化された日本郵便株式会社が郵便事業を収益改善が見込めないという理由で廃止してしまう可能性は十分にある。
その時に我々は日本郵便株式会社を非難することは絶対にできない。なぜなら日本郵便株式会社は『民間企業』だからだ。
民間企業である日本郵便株式会社の決定に対して、どのような本的根拠で意義を主張するつもりか?
できるとすれば株式を取得して株主総会で意見を述べるか、株式を一定数取得して経営者として乗り込むかである。
民営化を神聖視して絶対にうまくいくなどということは絵空事であり、そんな主張など耳を貸す必要があるのだ。
何でもかんでも民営化が素晴らしいという主張は明らかに間違いであることが今回の郵便局のサービス低下で確定してしまった。
今後、民営化の主張には厳しい目線で臨む必要がある。
郵政民営化は明らかに郵便事業のサービス低下という結果となったことをきちんと理解しておかなければならない。

















